給湯室を上手に活用!
使いやすく会社のためになるポイントとは
会社の台所ともいえる給湯室は、恐らくほとんどの会社にあるでしょう。
そんなどこにでもある給湯室も、使い方を工夫するだけで業務の効率を上げたり仕事の成果につなげたりする効果が期待できます。
給湯室の使い方の工夫だけで、高いコストをかけなくても他社との差別化を図ることができるのは嬉しいですね。
今回は給湯室の一般的な役割や快適な状態を保ちながら利用していくポイント、給湯室をきっかけに仕事の幅が広がる可能性について紹介していきます。
給湯室とは
そもそも給湯室とはどんなものなのか見ていきましょう。
簡単に言ってしまえば、お湯を供給する部屋です。
給湯室にはコンロまたは湯沸かし器が置いてあります。
そこで社員がお湯を沸かし、お茶やコーヒーを入れたりインスタント食品を作ったりできる場所です。
また、給湯室に冷蔵庫や電子レンジを置いている会社も多いでしょう。
社員が持参したお弁当を入れておいたり、食べるときに温めたりすることができます。
気をつけなければならないのは、給湯室の場所は安易に移動させることが難しいことです。
給湯室はデスクやパソコンが並ぶ執務スペースとは異なり、水回りを扱います。
そのため移動させるためには配管を動かさなくてはなりません。
無理に移動させようとすると大掛かりな配管工事を伴い、リフォームコストが高くついてしまいます。
これから社内のレイアウトを考える場合は、来客や会議のときにお茶出しなどがしやすいように、応接室や会議室から近い場所に給湯室を配置すると良いでしょう。
給湯室の役割
実際に給湯室はどのように利用されているのでしょうか。
まず、社員が休憩するときに飲み物を作ることができます。
もちろん社員が自分で飲み物を持参することもできますが、節約志向の人にとっては会社で飲み物が無料で飲めることはうれしいことです。
冬場にはポットやコンロで温かい飲み物が用意でき、夏場は冷蔵庫に入れた冷たい飲み物を飲むことができるのはありがたいですね。
また、来客の際におもてなしとしてお茶出しをするための準備ができます。
足を運んでくれたお客様に喉の渇きを潤してもらい、ほっとしてもらうことで、良い雰囲気で打ち合わせがスタートできるでしょう。
また、飲み物を求めて社員が自然と集まってくるので、社員同士の憩いの場にもなります。
人が集まる場所でも会議室などとは違い、ちょっとした雑談ができるので肩の力を抜いてコミュニケーションを取ることができる大切な場所です。
給湯室を上手に活用するポイント
社員がくつろぐスペースとして一役買っている給湯室ですが、その反面、気がゆるんで会社であることを忘れて自宅のように使う人が出てくる可能性があります。
流しに洗い物が溜まったり、社員の私物が置きっぱなしになったりすることもあるかもしれません。
あくまでも社内の共有スペースなので、社員全員が快適に使えるような環境であることが必要です。
そうしたことから、給湯室を利用する際のルールを決めでおくことが重要になってきます。
例えば「自分が使ったカップは自分で洗う」「最後に流し台を使った人はシンクを布巾で拭く」などです。
作ったルールは朝礼などで伝えるだけでなく、給湯室内の壁に掲示しておくと良いでしょう。
他にも布巾を洗濯したり、ぬるくなったお湯や溜まったゴミを捨てたりする必要があります。
こうした片づけは社員全員で当番制にしてみてはいかがでしょうか。
気づいた人が片づけを行うという習慣にしてしまうと、きちんと片づけをするのは一部の人に偏りがちです。
それで片付くのなら良いのではないかと思うかもしれません。
しかし、自ら片づけをすることで共有スペースを利用しているという意識を持ってもらうことにより、一人ひとりの給湯室の使い方も丁寧になるはずです。
当番表を作って輪番制にしていけば、公平に片づけを行うことができます。
給湯室には食器棚や冷蔵庫があり、社員が自由に物を置いているのが一般的でしょう。
しかし、そういう状態では個人の物なのか社内で共有の物なのかわからなくなってしまいます。
個人の所有物なのに他の人が勝手に使ったり、捨てたりしてしまうこともあるでしょう。
こうしたことを防ぐために、棚ごとに個人用と共有用でスペースを明確に分けておきましょう。
また、個人の物には付箋やシールなどに名前を書いて貼ることにしておくのも一つの方法です。
給湯室から仕事を広げる!?
給湯室は社員の休憩の場ではありますが、そこから仕事を広げることに繋がることもあります。
給湯室は、さまざまな部署や役職の社員が自然と集まる場です。
執務室や会議室ではあまり顔を合わせない人同士が話すことで、結果的に枠にとらわれない新しい発想が生まれることもあるでしょう。
良いアイディアが雑談から生まれたなどということは珍しくないため、有効活用したいところですね。
また、給湯室で部署間の情報が共有されることで、社内のコミュニケーション不足によるトラブルを回避することも期待できます。
給湯室を利用できるのは休憩時間だけでなく、ちょっとした仕事の合間にくつろげるスペースにしてみましょう。
仕事が行き詰った社員がリフレッシュして頭を切り替えることができ、モチベーションを回復したり新しいアイディアが生まれやすくなったりする可能性が期待できます。
給湯室に椅子やお菓子を置いておくと、休みながら糖分が補給できて頭も働きやすくなるかもしれません。
気をつけたいのは、「給湯室で休んでいるからサボっている」というような風潮を生まないようにすることです。
とくに新人の社員などは上司にサボっていると思われるのが怖くて、給湯室に寄りつかなくなってしまいます。
数少ない、立場に関係なく集まれる場所なので、誰でもいつでも給湯室で休憩できる空気を作ることが大切です。
仕事を広げる可能性もある給湯室ですが、賃貸オフィス内に給湯室を作る環境がない場合はどうしたらいいのでしょうか。
その場合には、執務室に給茶機を置いて、パーテーションなどを利用することで休憩スペースとして活用してみましょう。
本来の給湯室よりも広めにスペースを取ることもできるので、より多くの人が集まるかもしれません。
給茶機は下部給水タイプのものなら電源さえあればどこにでも設置できるので、レイアウトがしやすいのもメリットです。
給湯室を仕事に活かそう!
給湯室の本来の使い方は、飲み物を作ったりお茶出しの準備をしたりする場所です。
しかし工夫次第では、仕事を広げたり社員の創造性やモチベーションを上げたりできる部屋にもなります。
まさに「たかが給湯室、されど給湯室」ですね。