事務所移転のお知らせはメールで!
好印象となるポイントを紹介
企業が成長していく過程で、事務所の移転はつきものです。
従業員数や事業規模に見合った事務所を選ぶことで、さらに業務は効率化されていくでしょう。
ただし、事務所が移転したら取引先にはお知らせを行わなくてはいけません。
お知らせにはさまざまな方法があり、基本はハガキや手紙ですが、コストや手間を考えてメールで伝える企業が多くなってきています。
この記事では、事務所移転のお知らせをメールで行う場合について、注意するべきポイントを解説していきます。
事務所移転を知らせる手段
取引先には事務所移転のお知らせを、適切な時期に出しておかないと失礼にあたります。
また、郵送物のやりとりなどに支障をきたす可能性もあるため、移転作業と同時にお知らせも手配するようにしましょう。
ビジネスマナーとして、事務所移転のお知らせはハガキや手紙が定番です。
ほかの方法よりも丁寧であることや、新住所の地図などを載せられるメリットもあるからです。
ただし、ハガキや手紙では移転日とのタイムラグが発生するかもしれません。
また、万が一の確率ながら、手違いがあって担当者の手元に届かないこともありえます。
そこで、ハガキや手紙を送ったとしても別の方法でフォローを入れるのが良いでしょう。
特に、大切な取引先ほど担当者が直接連絡を取るように心がけましょう。
フォローの方法に関しては、電話で伝えることで、「これからもよろしくお願いします」という気持ちが伝わります。
一方、取引先の数が多くなれば、全員に電話をするのはかなりの手間です。
お知らせメールを使い分けるようにすると効率的でしょう。
メールでのやりとりが当たり前になっている現代社会では、事務所移転をメールで知らせても失礼にはあたりません。
テンプレートを元にしてメールを作成すれば、作業時間も省けます。
文面に気をつけて、誠意の伝わるメールを送りましょう。
事務所移転をメールで知らせるメリット
メールによる事務所移転のお知らせには、ほかの方法にないメリットがあります。
まず、「確認のしやすさ」です。
パソコンがある環境にいる限り、メールは相手にすぐ確認してもらえます。
また、「確実性」もメールならではの長所です。
電話で連絡した場合、伝えるべき情報を言い忘れてしまう危険もゼロではありません。
また、相手が聞きもらしてしまうこともあります。
その点、メールであれば内容が残るので、不明点を何度でも確認できます。
「言った」「言わない」の水かけ論を防ぐためにも、電話だけでなくメールを送るのは効果的です。
情報を確実に伝えるなら、ハガキや手紙だけで事足りると思う人もいるでしょう。
しかし、メールならばデータの再利用が容易です。
メールの受け手が新住所、電話番号などを登録する際、作業を簡略化できます。
取引先のデータベースにメールの情報をコピペしていくだけで更新できて、手入力によるミスもありません。
何より、メールには「利便性」があります。
ビジネスマンが毎日のように使っている一般的なツールです。
そのため、手紙やハガキよりも手軽に文書を作成できます。
また、手紙やハガキなら「紙質」「サイズ」「形式」なども選択しなくてはいけません。
メールであれば、いつも使っている様式で要件を済ませられます。
事務所移転をメールで知らせる場合の注意点
メールによる事務所移転のお知らせは、送る側にとって便利です。
しかし、ともすれば受ける側とのすれ違いを生みかねないので、十分に注意しましょう。
たとえば、メールの送付だけで安心せずに電話でもフォローするようにします。
ビジネスマンは毎日大量のメールを見るため、事務所移転のお知らせをすぐに確認してくれるとは限りません。
また、迷惑メールに振り分けられてしまうなどのトラブルもあるかもしれません。
移転のお知らせなどの重要なメールは、送ったらすぐ電話を入れて確実に相手に見てもらえるようにしましょう。
また、メールとは別にハガキも送付するのが、より丁寧です。
取引先によっては、メールだけでお知らせを済ますことを快く思わないケースがあります。
どんなに丁寧な文面でメールを送っても、「手抜き」と解釈される危険も否定できません。
総務部門にハガキを用意してもらったうえで、担当者は自分の顧客に個別でメールを送るのが理想的な連絡方法です。
そして、メールのタイトルを工夫しましょう。
通常の業務メールに紛れてしまうと、相手に見逃される可能性が高まります。
「お知らせ」「連絡事項」など、シンプルすぎるタイトルでは重要性が伝わりません。
「事務所移転についてのご連絡」など、内容がひと目で理解できるタイトルにすると、取引先も反応してくれやすくなります。
相手に好印象を与えるメールにするポイント
メールで事務所移転を伝える際にも、手紙やハガキと同じくビジネスマナーを踏まえて好印象を与えましょう。
たとえば、文頭に「拝啓」や「謹啓」などから始まる挨拶を入れるのは常識です。
挨拶文は時候に関するものが望ましく、「残暑の候、皆様におかれましてはますますご健勝のこととお喜び申しあげます」などと書きます。
メールでここまで書くと堅苦しくなるケースもありますが、雑になってしまうよりは誠意が伝わるでしょう。
ちなみに、「拝啓」には「敬具」、「謹啓」には「敬白」と対応する結びがあるので、忘れないようにします。
次に、「移転の日付」は外さないよう、なるべく序盤に記載します。
「このたび平成30年10月1日より下記の住所に移転します」などと、はっきり日付を示しましょう。
見逃しやすいポイントが「吉日」です。
メールを送信する日付には「9月30日
吉日」のように具体的な日付ではなく「吉日」をつけるのが一般的です。
ビジネスマナーにのっとるなら、日付は本文の最後に記します。そして、文面の最後に新しい住所と電話番号を載せます。
このとき、現住所と混同されないよう「新住所」と冠しておくとより丁寧です。
相手にとって見やすい文面を意識すれば、自ずと気持ちのいいメールになります。
メールだからこその配慮をしよう!
事務所移転の連絡方法はさまざまです。
中でも、メールなら丁寧な文面で確実に取引先へとお知らせできるメリットがあります。
そのかわり、メールならではの注意点も少なくありません。
ビジネスマナーを踏まえて文章を作成し、相手が見逃さないようにフォローを入れるようにしましょう。
事務所移転は企業にとって大きな一歩です。
大切な取引先には形に残るメールによって重要な情報を伝えれば、今後も良好な関係を保ちやすくなります。