渋谷の賃貸オフィス事情|エリア特性・賃料相場と傾向
東京・渋谷は、国内最大級のターミナル駅を擁し、IT・テクノロジー企業が集積する日本有数のビジネスエリアです。2010年代後半から続く大規模再開発により、駅周辺には最先端のオフィスビルが次々と誕生し、スタートアップから大手グローバル企業まで幅広い業種の企業が拠点を構えています。「渋谷」というロケーションには、革新性・多様性・若さといったブランドイメージが伴い、採用力の強化や企業PRにも一役買います。
本ページでは、渋谷という街の特徴・賃貸オフィスの賃料相場・代表的なオフィスビルなど、渋谷への拠点開設を検討している方に役立つ情報をまとめました。
渋谷という街の特徴と魅力
IT・テクノロジー企業が集積する「デジタルの街」
渋谷は東京都渋谷区に位置し、1990年代後半にIT系スタートアップの集積地として「ビットバレー」と呼ばれたことを機に、テクノロジー企業のハブとしての地位を確立してきました。現在もGoogle Japan、リクルート、サイバーエージェント、DeNA、GMOグループなど、名だたるIT・デジタル企業が本社・主要拠点を渋谷に置いています。
こうした企業の集積は、エンジニアやクリエイターなど優秀な人材が自然と集まる「人材市場」としての渋谷の魅力をさらに高めており、採用活動を強化したい企業にとっても渋谷という立地は大きなアドバンテージになります。
再開発で生まれ変わり続けるビジネスエリア
渋谷は2010年代から大規模な再開発が進み、渋谷ヒカリエ(2012年)、渋谷ストリーム(2018年)、渋谷スクランブルスクエア東棟(2019年)、渋谷フクラス(2019年)と、駅周辺に最先端のオフィスビルが相次いで誕生しました。
これらの新築大型ビルは、駅直結またはそれに準じる優れたアクセスを持ち、高い耐震性能・最新の設備を備えています。さらに再開発は現在も進行中で、渋谷スクランブルスクエア中央棟・西棟の完成も予定されており、渋谷のオフィス環境は今後も進化し続けると見込まれています。
多様な業種・文化が混在するクリエイティブな環境
渋谷はIT・テクノロジーだけでなく、広告・クリエイティブ、ファッション、エンターテインメント、メディアなど多様な業種の企業が入り交じるエリアです。渋谷を拠点にすることで、異業種との接点が生まれやすく、コラボレーションや新規事業開発のきっかけを得やすい環境があります。また、流行の発信地らしく、新サービスのプロモーションや消費者調査の実施地としても渋谷は最適です。
渋谷ヒカリエ
渋谷サクラステージ
渋谷の交通アクセス
国内最大規模の乗り入れを誇るターミナル駅
渋谷の最大の強みのひとつが、圧倒的な交通利便性です。渋谷駅にはJR山手線・埼京線・湘南新宿ライン、東急東横線・みなとみらい線、東急田園都市線、京王井の頭線、東京メトロ銀座線・半蔵門線・副都心線の計5社10路線以上が乗り入れており、国内最大規模のターミナル駅のひとつです。
東京都心から神奈川・埼玉方面まで広域から直結するため、遠方から通勤するスタッフが多い企業にとっても通いやすい立地です。渋谷が企業の「エリア本部」や「首都圏の拠点」として機能しやすい背景には、この圧倒的なアクセス網があります。
主要エリアへのアクセス例
新宿駅まで山手線で約5分、品川駅まで山手線で約15分、東京駅まで山手線で約25分。横浜方面へは東急東横線で約30分、二子玉川・溝の口方面へは東急田園都市線で約20分圏内と、都市部から郊外まで幅広いエリアをカバーしています。羽田空港へは品川経由で約40分と、国際的なビジネスにも対応できます。
| 最寄り駅 | 路線 | 利用しやすいエリア |
|---|---|---|
| 渋谷駅 | 山手線・埼京線・東急各線・メトロ各線ほか | 渋谷駅周辺・道玄坂・渋谷桜丘 |
| 表参道駅 | 銀座線・半蔵門線・千代田線 | 渋谷区東部・神宮前方面 |
| 代官山駅 | 東急東横線 | 代官山・猿楽町方面 |
| 恵比寿駅(徒歩圏) | 山手線・埼京線・日比谷線 | 渋谷区南部・広尾方面 |
| 神泉駅(徒歩圏) | 京王井の頭線 | 道玄坂上・円山町方面 |
渋谷のオフィス賃料相場
再開発ビルの登場で上昇傾向にある坪単価
渋谷のオフィス賃料は、2019年前後の大規模再開発竣工以降、都心主要エリアのなかでも注目度が高まっています。賃貸オフィスの坪単価(1坪あたりの月額賃料)は、ビルのグレードや所在エリアによって大きく異なりますが、一般的な目安は以下のとおりです。
| エリア・グレード | 坪単価の目安(月額) |
|---|---|
| 駅直結・Aグレードビル | 30,000〜55,000円/坪 |
| 駅周辺・スタンダードビル | 18,000〜30,000円/坪 |
| 桜丘・代官山方面エリア | 12,000〜22,000円/坪 |
賃料水準に影響する要素
坪単価には、駅からの距離・竣工年・ビルグレードのほか、フロアの天井高・OAフロアの有無・エントランスのグレードなども反映されます。渋谷駅に直結または徒歩3分以内の新築大型ビルと、駅から10分圏内の築20〜30年のビルでは、坪単価に1.5〜2倍程度の差がつくことも珍しくありません。スタートアップ・中小企業であればまず「駅周辺・スタンダードビル」カテゴリでの物件探しが現実的で、成長に合わせてAグレードへの移転を検討するステップアップも可能です。
最新の賃料相場は市況によって変動します。詳しくは渋谷区のオフィス賃料相場ページもあわせてご参照ください。
渋谷の空室率の動向
再開発による新規供給が空室率を押し上げた時期も
渋谷エリアは2018〜2019年にかけて渋谷ストリーム・スクランブルスクエア・フクラスといった大型オフィスビルが相次いで竣工したことで、一時的に大量の床面積が市場に供給されました。この時期は空室率がやや上昇する局面も見られましたが、IT系大企業・グローバル企業による大型成約が相次いだことで比較的短期間で需給バランスが回復しました。
コロナ禍の影響と回復の軌跡
2020〜2021年のコロナ禍では、テレワーク普及に伴うオフィス縮小需要の高まりから、渋谷でも空室率がやや上昇しました。一方、この時期にコスト削減のために都心から撤退した企業がコロナ収束後に渋谷へ戻ってくるケースも多く、2023〜2025年にかけて需要は着実に回復。「渋谷に拠点を持つこと」が採用・ブランディングの観点で重要視されるトレンドが根強く、空室率は低下傾向で推移しています。
「条件の良い物件」は競争率が高い
再開発完成後のAグレードビルは長期入居が中心であり、解約が出るとすぐに申込が入る傾向があります。「いい場所で働けるオフィスを渋谷で探したい」と考えているなら、移転希望時期の6〜12ヶ月前から市場調査を始めることを強くおすすめします。スタンダードビルも渋谷の人気エリアにある物件は回転が速く、情報収集のスピード感が重要です。
渋谷センター街
渋谷横丁
渋谷の人気オフィスビル3選
渋谷エリアにはグレード・規模・立地の異なるオフィスビルが多数立ち並んでいます。ここでは、テナントからの注目度が高い代表的な3棟をご紹介します。
渋谷ヒカリエ
渋谷駅東口エリア
東急東横線・田園都市線「渋谷駅」東口に直結する34階建ての複合施設で、オフィス・商業・文化施設が一体となっています。2012年の開業以来、東口エリアの顔として渋谷の新しいランドマークとなっています。充実した共用施設と高い耐震性能を備え、ファッション・エンターテインメント・テクノロジー関連企業を中心に幅広い業種が入居しています。
渋谷クロスタワー
渋谷駅周辺・道玄坂エリア
渋谷駅から徒歩約3分の道玄坂エリアに位置する26階建てオフィスビルです。標準的なフロア面積は400〜600坪台と大型で、フロア貸しや分割貸しに対応しており、中〜大規模のオフィスニーズに応えています。渋谷エリアのオフィスビルのなかでも歴史があり、長年にわたって多くの企業に選ばれてきた信頼性の高い物件です。
渋谷サクラステージ
渋谷桜丘エリア
2023年11月竣工、渋谷駅桜丘口に直結する大規模複合開発プロジェクトです。最高39階建てのオフィス棟(SAKタワー)を中核に、居住・商業施設を組み合わせた渋谷南口エリア最大規模の再開発ビルです。駅直結でありながらスクランブル交差点周辺と比べて落ち着いた執務環境が確保でき、最新の耐震性能・設備水準を求める企業に注目されています。
渋谷でオフィスを探す際のポイント
エリアの特性を理解して候補を絞る
渋谷エリアは大きく「渋谷駅周辺(スクランブル交差点・道玄坂)」「渋谷桜丘・南口方面」「代官山・恵比寿方面」の3ゾーンに分けて考えると整理しやすくなります。駅周辺は賃料が最も高く交通利便性も最高水準で、成長中のIT企業や採用に力を入れたい企業に向いています。桜丘・南口方面は比較的静かで落ち着いた環境が得られ、来客対応を重視する企業に最適です。代官山・恵比寿方面は渋谷区内でも洗練された雰囲気があり、デザイン事務所やブランディング会社などクリエイティブ系企業に人気があります。
フロア面積と企業の成長フェーズを合わせる
渋谷のオフィスビルはスモールオフィス(〜20坪)からフルフロア(500坪超)まで多様です。スタートアップ期であればまず小さなオフィスで始め、人員拡大に合わせて同エリア内で移転・増床するステップアップ戦略も取りやすいエリアです。再開発ビルの多くはサービスオフィスやコワーキングも運営しており、まずはシェアオフィスからスタートして様子を見るという選択肢もあります。
居抜き物件も視野に入れる
渋谷では、前テナントのオフィス設備・内装をそのまま引き継ぐ「居抜き物件」も流通しています。スタートアップ企業が移転する際に内装を残していくケースが多く、デザイン性の高いオフィスをリーズナブルなコストで手に入れられることがあります。居抜き物件の流通は時期やエリアによって変動しますので、アットオフィスの専門スタッフへのご相談もぜひご活用ください。
渋谷のオフィス物件を探す
アットオフィスでは、渋谷エリアの賃貸オフィス・貸事務所を豊富に掲載しています。路線・駅・エリアからの絞り込み検索や、坪数・賃料での条件指定にも対応しています。
渋谷で賃貸オフィス物件をお探しであれば、先ずはお気軽にお問い合わせください。渋谷エリアの豊富な取り扱い実績と地域に精通したスタッフが、最適なオフィス探しをサポートします。