会社のイメージに直結!
理想的なオフィスエントランスに必要なものは?
第1印象の重要性は、対人関係だけではなく、オフィスにもいえることです。
クライアントが来訪した際に、最初に目にするのがエントランスですよね。
企業イメージをアップさせるためには、魅力あるオフィスエントランスで出迎える必要があるのです。
建物のレイアウトやデザインを変えることが難しい場合でも、工夫次第でさまざまな演出ができます。
ここでは、理想的なオフィスエントランスに欠かせないポイントや、注意点について紹介します。
1. オフィスエントランスの役割
人の第1印象は、最初の数秒で決まると言われています。
オフィスも同様で、エントランスは「会社の顔」であり、1歩入った瞬間に、その会社のイメージが決まると言っても過言ではないエリアです。
来訪者にとってエントランスは最初に目にふれる場所であるうえ、会議室などのように会話などに集中する必要がないので、視覚からの情報が印象に残りやすいといえます。
自社に洗練された印象を抱くのか、あるいは雑然とした印象を抱くのかは、エントランスの空間次第なのです。
エントランスは、レイアウトやデザインによって高級感や親近感といった個性も出せるので、自社のサービスや商品に合ったイメージを積極的にアピールできる場所でもあります。
賃貸オフィスなどの場合で内装やレイアウトを変えることが難しかったとしても、自社のイメージカラーなどで統一感を出すことで、スマートな印象を十分にアピールできるでしょう。
魅力的なエントランスは、お客様やクライアント、求職者などの来訪者だけでなく、従業員の満足度にもつながるといえます。
受付を設けたエントランスでは、来訪者の要件を確認するほか、部外者やアポイントのない営業などを内部に入れないようにする役割があります。
出入り口であるエントランスに受付があり、担当者が1人でも存在するということは、要件のある来訪者にとって安心できます。
と同時に、部外者に対する壁ともなってくれるのが受付の大きな役割でしょう。
自社のイメージに合った雰囲気のよいエントランスは、クライアントからの信頼につながります。
エントランスの雰囲気は、相手に与える企業イメージそのものです。
たとえば、エントランスがパステルカラーでまとめられていれば、爽やかで明るい企業イメージを抱くでしょうし、モダンなデザインなら都会的なイメージを抱きますよね。
自社のコーポレートカラーで統一したり、観葉植物などのインテリアなどを置いたりと、相手に与えたい印象を意識してデザインするとよいでしょう。
魅力的なオフィスエントランスは、クライアントとの良好な関係を築くきっかけになります。
また、エントランスだけでなく、オフィスの他の空間や、ウェブサイトなど、すべてに統一感を出すことも大切です。
与えたいイメージをより効果的に伝えられるのはもちろん、きちんとした企業だというイメージを持ってもらえるでしょう。
2. 理想的なオフィスエントランスに必要な5つの要素
魅力的なオフィスエントランスというのは、テーマやコンセプトが明確です。
自社の企業イメージをベースにして、エントランスのレイアウトやデザインを考えるとよいですね。
理想的なオフィスエントランスには、次の5つのポイントが欠かせません。
エントランスサイン
エントランスサインとは、エントランスに提示する社名やロゴ入り看板のことで、ここが会社の正式な入り口であるということを明確にするためのものです。
エントランスでもっとも目に入りやすいため、自社の第1印象を大きく左右します。
エントランスサインの掲げ方はさまざまで、ロゴやイメージカラーを強くアピールしたり、素材感のある看板を使ったりする方法などがあります。
重厚感のあるアルミ素材と、透明感のあるアクリル素材を使用した場合では、与える印象が大きく変わるため、自社を強くアピールするためには格好の材料です。
コーポレートカラー
企業イメージに直結するエントランスには、コーポレートカラーを使用しましょう。
コーポレートカラーとは、企業のイメージを打ち出すための色のことで、その個性や目標の統一化をはかるものです。
看板やロゴマーク、また、商品や広告などにおいても同じ色で統一するという、いわば会社のイメージカラーですね。
たとえば、店のイメージであるコーポレートカラーが赤であれば、明るく活発でプラスのイメージになりますし、青なら落ち着いた雰囲気や清潔感があり、信頼のおけるイメージになります。
緑であれば、自然や安らぎといったイメージがあり、実際に癒しの効果もあるとされています。
コーポレートカラーは、企業の理念や目標などによって決めるのがよいです。
コーポレートカラーを見ただけで自社をイメージしてもらえるように、エントランスにも工夫して取り入れていきましょう。
企業理念の訴求
コーポレートカラーだけでなく、企業理念を額などに入れて壁に飾っておくのも有効です。
来訪者であれば、呼び出し後の待ち時間などに、その企業理念やスローガンを目にするでしょうし、その後のアイデアが生まれる可能性だってあり得ます。
求職者が面接などに訪れた際も、自社の目指す方向を感じてもらうことができますよね。
オフィスのエントランスを、会社のインフォメーションの場、プロモーションの場にする効果的な方法です。
コンセプト
会社のイメージや事業内容とリンクさせる形で、エントランスの空間そのものを自社が訴求したい雰囲気にしておくというのも大切です。
たとえば、比較的広いオフィスで見受けられるのが、エントランスをオープンな空間にしてしまう方法です。
エントランスでありながら、ミーティングスペースとして使用したり、休憩時にはランチタイムやリフレッシュコーナーとして利用したり、ときには、セミナーを行ったりというようなことですね。
オフィスのあり方や、働き方の変化によって生まれた、新しい考え方といえます。
こういったエントランスの場合、セキュリティ面においてシンプルな受付などを設ける必要は出てきますが、会社のコンセプトは社内外において非常に伝わりやすい方法です。
小さいと感じる空間であっても、考え方と工夫次第でさまざまな訴求ができるでしょう。
清潔感と明るさ
家でいえば、玄関であるエントランス。
掃除がされていない靴だらけの玄関よりも、シューズボックスにきちんと収納され、花が飾られた玄関のほうが好感を持てますよね。
オフィスのエントランスも同様、来訪者を迎え入れたときに良い企業イメージを持ってもらうために、非常に重要な場所です。
エントランスに、オフィスに置ききれない書類や荷物が積んであったらどう感じるでしょうか。
煩雑な印象のエントランスでは、会社の信頼を損なってしまいます。
また、暗いエントランスは印象がよくないため、照明の明るさにも常日頃から気をつけることが大切です。
3. さらにおしゃれに見せるためのポイントとは
エントランスを、さらに洗練させた雰囲気に仕上げるには、次の3つのポイントがあります。
統一感
それぞれのインテリアや内装が優れていても、全体で見たときに不規則でバラついた印象では、魅力的なエントラントはいえませんよね。
エントランスの受付、ソファやテーブルなどの家具、壁と床の色や素材など、空間全体に統一感を持たせることではじめて、ワンランク上のおしゃれな空間を演出することができます。
選定したメインカラーに合わせて色使いを統一したうえで、家具なども素材や色を揃えるようにします。
たとえば、ポップな色使いでまとめたエントランスは、遊び心や創造性のある雰囲気を出せますし、ブルー系で統一すればクールでスタイリッシュな雰囲気にまとまります。
音楽
企業のイメージや雰囲気に合ったBGMを流すのもおすすめです。
来訪者は、エントランス空間を見てその会社についてさまざまな企業イメージを抱きますが、視覚から入る空間デザインと同様に、雰囲気づくりに欠かせないのが音楽・BGMです。
エントランスにBGMが流れていると、来訪者は自然にリラックスできるため、会話が弾んだり、商品やサービスに興味をもってもらえたりするでしょう。
BGMを流すと、効率よくオフィス全体が動くといった効果もあります。
たとえば、エントランスに限ったことではなく、階段にBGMが流れていることで、エレベーターより階段を使う人が増えて来訪者が余裕を持ってエレベーターを利用できるなどというようなケースです。
ただし、ボリュームが大きくなりすぎないように、音量には配慮して流しましょう。
映像
デジタルサイネージなどを使って、自社のブランドエッセンスビデオや、最新CMなどを流すのも洗練されたイメージをつくる方法のひとつです。
商業施設や高層オフィスビルなどでは、その顔となるエントランスにて、デジタルサイネージを導入するケースが増えてきています。
ひと言で映像といってもさまざまなタイプがあるので、取り入れたいデザインや放映するコンテンツをじっくり検討するのが大切でしょう。
エントランスからデジタル化・ネットワーク化することによってオフィス全体のイメージがぐっとスマートになります。
もっとも先進的なイメージを与えられる方法なので、設置可能であればぜひ取り入れたいところです。
4. オフィスエントランスで注意したい4つのこと
理想的なオフィスエントランスは美しい見た目や、音楽などの雰囲気だけではありません。
来訪者や社員が困らないよう、物理的に注意すべきこともあります。
次の、4つの注意点をきちんと把握したエントランスづくりが重要です。
通りやすさ
オフィスエントランスは、入口が広々として入りやすく、混雑のないレイアウトで通りやすいことが大前提です。
担当者でない従業員たちとの混雑を避けるため、できれば、来訪者と従業員とで入口を区別したほうがよいでしょう。
エントランスは、直接業務をする場所ではありませんし、基本的には来訪者と込み入った打ち合わせをするわけでもありません。
しかし、会社の顔となる大切な場所であるからには、ある程度のスペースをもって、来訪者を迎え入れたいものです。
都合であまり広さが取れない場合は、照明やインテリアの素材を工夫すれば、空間を広く見せることも可能です。
少しでも広く見せる工夫をして、窮屈な印象にならないよう配慮しましょう。
受付までの距離
初めての場所に用事があるとき、どこから入ったらいいのか、誰に声をかけたらいいのか迷ってしまった経験は、誰にでもあるでしょう。
来訪者が迷わないように、受付は、入ってきたら視界にすぐ入るところに用意しておきます。
予算の都合で有人受付が設けられないなどといった場合は、呼び出し用の電話やインターフォンなどを設置すると、来訪者が困ることもないでしょう。
会議室や応接室までの動線
エントランスで来訪者を迎え入れた後は、会議室や応接室といったエリアに案内することになりますよね。
社内には、機密もあります。
社外の人間が、スムーズに会議室や応接室まで行ける動線を確保する必要があるでしょう。
具体的には、来訪者がエントランスからすぐにエレベーターに乗ることができ、さらにオフィス内の執務エリアやサーバールーム、ロッカールームなどを通らずに、目的のエリアまで辿り着けるということです。
オフィスのエリア配置を決めるときは、来訪者のための動線、社員の動線を対になるように分けるなどして、トラブルが起きにくいように配慮しましょう。
セキュリティ
企業における人のいないエントランスも多く見受けられるようになりましたが、受付が無人の場合には、セキュリティシステムを万全にする必要があります。
受付を通った人でないと絶対に中に入れないようになっているような、扉をロックするシステムを取り入れると安心です。
来訪者には、受付でゲスト用のネームカードを渡し、社内での着用をルール化するとより確かですね。
オフィス内部が丸見えにならないように、仕切りを設けるのも忘れずに。
セキュリティ面に配慮することは、社内の安全性はもちろん、来訪者からも信頼されます。
5. 置いておくとビジネスチャンスにつながるアイテム
オフィスエントランスに用意しておくことで、ビジネスチャンスにつながりやすいアイテムもあります。
タブレットやノートパソコン
エントランスでは、来訪者が担当者を呼び出したあとなどに、待ち時間ができますよね。
わずかな時間であっても、待つ時間というのは長く感じるもの。
タブレットやノートパソコンを置いておき、会社のウェブサイトを表示しておけば自社の宣伝にもなります。
クライアントが時間を潰せるアイテムにもなって一石二鳥ですね。
映像が設置できないといった場合にも、その代役を果たしてくれるのがタブレットやノートパソコンなのです。
商品ディスプレイやカタログ
百聞は一見に如かずと言いますが、どんなに商品の良さを口で説明したところで、実感はわかないものです。
でも、自社の新商品や、それでなくとも最新カタログなどをエントランスにさりげなく置いておけば、来訪者におのずと手に取ってもらえるので、効果的な宣伝になります。
それらを置いておくことで、迎え入れた後の話が弾んだり、アイデアが生まれたりする可能性も高まるでしょう。
エントランスの横にスペースがあれば、ちょっとしたショールームを隣接するのもおすすめです。
クライアントに自社の商品を説明しながらショールームを歩いて回ったり、求職者に自社のことを感じてもらったりするには非常に有効な方法といえます。
6. 置いておくと雰囲気アップになるアイテム
オフィスエントランスの雰囲気を良くするアイテムにはどんなものがあるのでしょうか。
観葉植物
観葉植物には、ストレスや疲労を癒す効果があることはよく知られていますよね。
オフィスにおいても、仕事などのストレスを軽減してくれる効果が期待できます。
ストレスが減ることにより、結果的に効率的に業務に取りかかることができますね。
観葉植物は大きさや種類もさまざまです。
丸い葉っぱであれば、やさしくあたたかな雰囲気になりますし、尖った葉っぱなら、クールでスタイリッシュな雰囲気を出すことができるでしょう。
葉の形ひとつとっても、オフィスのイメージを演出することができるというわけです。
また、大きな観葉植物は、パーテーション代わりにもなるため、スペースを違和感なく自然に仕切りたいと考える場合にもおすすめです。
鉢を上手に選べば、ひとつのインテリアとなり、エントランスがよりおしゃれに演出できますよ。
ソファとテーブルセット
エントランスの雰囲気に合ったソファやテーブルセットが用意されていれば、クライアントは寛げます。
ソファはリラックスアイテムであることから、休息できるのはもちろん、コミュニケーションが増えたり、簡単な打ち合わせに使用できたりもするでしょう。
スペースは取りますが、エントランスがおしゃれになるという点でも魅力的なアイテムです。
急な来訪で会議室が空いていないといった場合にも使用でき、来訪者の待ち時間を減らすことにもつながります。
7. オフィス選びではエントランスを重視しよう!
オフィスエントランスは、単なる出入り口ではなく「会社の顔」として企業イメージに直結する重要な場所です。
自社のイメージに合った洗練されたエントランスは、会社の信頼度が上がるだけでなく、会社のビジネスチャンスを拡げることにもつながります。
移転などで新たなオフィスを探す際には、エントランスに重きを置くことが大切でしょう。