東京駅周辺の賃貸オフィス事情|エリア特性・賃料相場と傾向
東京駅は、日本の鉄道網の起点であると同時に、丸の内・大手町・八重洲という日本屈指のビジネス街に囲まれた、国内オフィスマーケットの最高峰エリアです。皇居に面し格式を重んじる丸の内・大手町エリア、東海道新幹線と直結し商業施設も充実する八重洲エリアと、駅の西側・東側で異なる表情を持つビジネス街を形成しています。大企業の本社・金融機関・商社が数多く本拠を構え、企業の「顔」としてのブランド力を重視する移転先として選ばれ続けているエリアです。
本ページでは、東京駅という街の特徴・賃貸オフィスの賃料相場・代表的なオフィスビルなど、東京駅への拠点開設を検討している方に役立つ情報をまとめました。
東京駅という街の特徴と魅力
日本のビジネスの中枢に位置する最高峰のオフィスエリア
東京駅は、JR在来線各線に加え東海道・東北・上越・北陸の各新幹線が発着する日本最大級のターミナル駅であり、地下通路で直結する大手町駅を含めると東京メトロ5路線が利用できる交通の要衝です。皇居に隣接する立地から「日本のビジネスの中心地」としての格式を持ち、大企業の本社・金融機関・大手商社・法律事務所などが数多く本拠を構えています。丸の内・大手町エリアでは大規模な街区再編を伴う再開発が継続的に進み、新築の超高層ビルが相次いで誕生していることも、エリアの求心力を高めている要因です。
千代田区に位置する東京駅周辺は、企業ブランドや対外的な信用力を重視する企業にとって最も選ばれる立地のひとつであり、来客対応や採用面でのアピール力を求める企業からの評価が特に高いエリアです。
東京駅八重洲口
東京駅に停車中の新幹線
皇居を望む丸の内・大手町の西側エリア
東京駅丸の内口の象徴は、赤レンガ造りの丸の内駅舎と、それを取り囲む丸の内・大手町の超高層オフィス街です。丸の内仲通り沿いにはハイブランドの路面店とオフィスビルが共存し、大手町側には金融機関・新聞社・大手商社の本社ビルが立ち並びます。「大手町連鎖型再開発」をはじめとする大規模な建て替えが継続的に進行しており、TOKYO TORCHなど新たな複合施設の誕生とともに、Aグレードビルへの建て替え・テナント誘致の動きが活発化しています。
大手町のオフィスビル群
丸の内仲通りの街並み
新幹線と直結し商業機能も充実する東側・八重洲エリア
東京駅八重洲口は、丸の内側の重厚な雰囲気とは対照的に、東海道新幹線・高速バスターミナルを擁する広域交通のハブとしての性格が強いエリアです。グラントウキョウノースタワー・サウスタワーをはじめとする大型複合ビルが駅と直結しており、日本橋・京橋方面へも徒歩圏でアクセスできます。丸の内側と比べてやや賃料が抑えめな物件もあり、コストと立地のバランスを重視する企業や、出張・地方拠点との往来が多い企業にとって魅力的な立地です。
東京駅八重洲口
グラントウキョウノースタワー・サウスタワー
東京駅の交通アクセス
新幹線と地下鉄5路線が集結する日本最大の交通ハブ
東京駅にはJR山手線・京浜東北線・中央線・東海道線・横須賀線・総武線快速などの在来線に加え、東海道・東北・上越・北陸の各新幹線が発着します。さらに地下通路で直結する大手町駅からは東京メトロ丸ノ内線・東西線・千代田線・半蔵門線・都営三田線が利用でき、雨に濡れずに広範囲へアクセスできる点も大きな強みです。
東海道新幹線は品川・新横浜・名古屋・大阪方面と直結しており、出張が多い企業にとって東京駅至近という立地は移動時間の削減に直結します。羽田・成田両空港へのアクセスも良好で、国内外の拠点との往来が多い企業から高く評価されています。
主要エリアへのアクセス例
新宿駅まで中央線快速で約14分、渋谷駅まで丸ノ内線で約20分、品川駅まで東海道線で約9分、横浜駅まで約28分、名古屋駅まで新幹線で約100分、大阪駅まで新幹線で約150分、羽田空港へは東京モノレール・京急線経由で約30分と、国内主要都市・空港へも効率よく移動できます。
| 最寄り駅 | 路線 | 利用しやすいエリア |
|---|---|---|
| 東京駅 | 山手線・京浜東北線・中央線・東海道線・横須賀線・総武線快速・東海道新幹線ほか各新幹線・丸ノ内線 | 丸の内・八重洲エリア全域 |
| 大手町駅 | 東京メトロ丸ノ内線・東西線・千代田線・半蔵門線・都営三田線 | 大手町・丸の内北側エリア |
| 二重橋前駅 | 東京メトロ千代田線 | 丸の内南側・皇居周辺エリア |
| 日本橋駅(徒歩圏) | 東京メトロ銀座線・東西線・都営浅草線 | 八重洲・日本橋方面 |
東京駅のオフィス賃料相場
都内でも最高水準となるプレミアムな賃料帯
東京駅周辺のオフィス賃料は、丸の内・大手町・八重洲・日本橋のいずれも都内トップクラスの水準にあり、格式・ブランド力を重視する企業からの底堅い需要に支えられています。丸の内・大手町のAグレードビルから、八重洲・日本橋方面のビル、やや北側の神田・岩本町方面の中小規模ビルまで、賃料帯には幅があります。賃貸オフィスの坪単価(1坪あたりの月額賃料)の目安は以下のとおりです。
| エリア・グレード | 坪単価の目安(月額) |
|---|---|
| 丸の内・大手町・有楽町エリア | 39,000〜54,000円/坪 |
| 八重洲・京橋・日本橋エリア | 46,000〜75,000円/坪 |
| 内神田・小川町・錦町方面 | 19,000〜29,000円/坪 |
賃料水準に影響する要素
坪単価には駅からの距離・竣工年・ビルグレードのほか、フロアの天井高・OAフロアの有無・耐震性能・共用部のグレードなどが反映されます。丸の内・大手町エリアの大型ビルは、街区単位の再開発によって設備更新やリニューアルが積極的に行われており、高い賃料水準を維持しています。一方、神田・岩本町方面は賃料を抑えつつ「東京駅圏」というアドレスを確保できる点が、コスト重視の企業に支持される理由です。
最新の賃料相場は市況によって変動します。詳しくは千代田区のオフィス賃料相場ページもあわせてご参照ください。
東京駅の空室率の動向
大規模再開発による供給増と底堅い需要
東京駅周辺では近年、大手町・常盤橋街区を中心に「TOKYO TORCH」をはじめとする大型再開発プロジェクトが進行しており、大規模な新築オフィスの供給が続いています。これにより一時的に空室率が上昇する局面もありましたが、より高いグレード・利便性を求める企業の移転・増床需要が新規供給を吸収する形で、需給のバランスが保たれています。
コロナ禍の影響と出社回帰の流れ
2020〜2021年のコロナ禍において、東京駅周辺でもテレワーク普及によるオフィス縮小の動きが見られ、一時的に空室率が上昇する局面がありました。しかし2023年以降は出社回帰の流れが加速するとともに、企業のブランド力向上や採用力強化を目的とした本社機能の東京駅周辺への集約・移転需要が回復しています。東京駅が持つ「日本のビジネスの中心地」という本質的な強みは不変であり、底堅い需要が続いています。
築年数の異なるビル間で条件差を見極めることが重要
丸の内・大手町エリアは大規模な建て替えが進む一方、周辺には築年数の経過した中規模ビルも残っており、同じ東京駅圏内でも条件(築年数・設備・グレード)によって坪単価に大きな差が生じることがあります。コストパフォーマンスの高い物件を効率よく探すには、エリアと予算の優先順位を明確にしたうえで、早めに情報収集を始めることが重要です。特にAグレードビルの中規模区画は競争が激しく、良い物件は掲載後すぐに申込が入るケースが多いため、移転希望時期の6ヶ月前を目安に動き出すことをおすすめします。
東京駅の人気オフィスビル3選
東京駅周辺にはグレード・規模・立地の異なるオフィスビルが多数立ち並んでいます。ここでは、テナントからの注目度が高い代表的な3棟をご紹介します。
JPタワービル
丸の内エリア
JPタワービルは、丸の内2丁目に位置する地上38階・地下4階の超高層オフィスビルです。2012年に竣工し、低層階には商業施設「KITTE丸の内」と東京中央郵便局が入居しています。基準階約970坪、天井高2.95mの開放的な大空間に加え、震度7程度の地震後も機能維持が可能な高い耐震性を確保しており、東京駅・大手町駅・二重橋前駅・有楽町駅を地下通路で利用できる利便性も魅力です。
大手町ファーストスクエアイーストタワービル
大手町エリア
大手町ファーストスクエアイーストタワービルは、街区のランドマーク性を象徴するツインタワーオフィスです。1997年に竣工し、地上23階・地下4階、基準階面積は400坪を超える大規模ビルとなっています。柱のない開放的な室内空間、フラッパーゲートによる万全のセキュリティ、総合受付を備えたエントランスなど、大手町エリアを代表する設備水準を誇ります。
グラントウキョウサウスタワービル
八重洲エリア
グラントウキョウサウスタワービルは、丸の内1丁目に位置する2007年竣工の現代的な超高層オフィスビルです。地下4階・地上42階建て、基準階面積は約660坪に及び、JR東京駅に直結し徒歩1分という抜群のアクセスを誇ります。天井高2,950mm・OAフロア150mmに加え、丸の内エリアのループ受電方式による信頼性の高い電源を備え、企業のBCP対策にも優れた設備を有しています。
東京駅でオフィスを探す際のポイント
丸の内・大手町・八重洲の特性を理解してエリアを絞る
東京駅周辺は大きく「丸の内(皇居側・格式重視)」「大手町(金融・大企業本社集積)」「八重洲(新幹線直結・商業機能充実)」の3ゾーンに分けて考えると整理しやすくなります。丸の内・大手町は企業ブランドや対外的な信用力を重視する本社機能に向いており、来客対応の多い企業に適しています。八重洲は新幹線・高速バスとのアクセスを重視する企業や、地方拠点との往来が多い企業に向いています。いずれのエリアも賃料水準は高いため、必要な坪数・グレードを明確にしたうえでエリアを絞り込むことが重要です。
格式とブランド力を重視する企業に選ばれる立地
東京駅の立地が最も力を発揮するのは、対外的な信用力・企業ブランドの向上を重視する場合です。皇居に面した丸の内・大手町のAグレードビルに本社を構えることは、金融機関・大手商社・上場企業にとって重要なステータスとなります。また、新幹線や地下鉄5路線が集結する交通利便性は、全国・海外の拠点との往来が多い企業や、来客対応の多い企業にも高く評価されています。
隣接エリアや居抜き物件も視野に入れる
東京駅周辺は賃料水準が高いため、予算に応じて神田・岩本町方面や日本橋方面など隣接エリアまで視野を広げることも有効です。また、前テナントのオフィス設備・内装をそのまま引き継ぐ「居抜き物件」が流通することもあり、造作・家具・配線が整った状態で入居できるため初期費用を大幅に抑えられるメリットがあります。居抜き物件の流通は時期やエリアによって異なりますので、アットオフィスの専門スタッフへのご相談もぜひご活用ください。
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