【大公開】日々オフィス移転に向き合う私たちが、自社のオフィスに仕掛けたこと
日々お客様のオフィス移転に向き合っている私たちも、2023年に自社オフィスを全面刷新しました。都内3拠点を統合するかたちとなったこのオフィス移転。最大のテーマは「社員が自ら足を運びたくなる場所をつくること」でした。オフィス仲介・オフィス内装を手がけるアットオフィスが、自社オフィスに取り入れた仕組み・仕掛けを、振り返りながら大公開します。
なぜ、オフィスを刷新したのか
この移転プロジェクトには、大きく二つの目的がありました。一つは、コロナ明け、出社回帰の流れの中で「社員が来たくなる場所にする」ということです。コミュニケーションの活性化を最優先テーマに掲げ、空間の全体像を設計しました。
もう一つは、内装事業の立ち上げに関連することです。お客様に「アットオフィスに内装を任せたい」と思っていただくには、自社オフィスがその説得力を体現している必要があります。社員が誇りを持って働ける、お客様にも自信を持ってご覧いただける空間にする-この二つを同時に実現することが求められました。
「100の感動体験」をつくる空間設計
テーマ: 集中とコミュニケーションを両立させたい
ABW(Activity Based Working)を軸に、オフィス内を「集中」「WEB会議」「対話」「アイデア」「リチャージ」など10のシーンに分類しました。どの仕事をどこで行うかを先に設計し、それぞれのシーンに独自の工夫を組み合わせる。グループのビジョンとかけて、「『10のスペース』×『10のアイデア』=『100の感動体験』」というコンセプトを掲げ、従業員にも来訪者にも感動体験を生み出せる空間を目指しました。
運用後の社員アンケートでも「集中とコミュニケーションの棲み分けが機能している」という声が多く、設計意図が伝わっていると感じています。
テーマ: 部署を越えた交流を自然に生みたい
新オフィスでは、「サントリー社長のおごり自販機」を導入しました。2人で同時に社員証をタッチすると飲み物が無料になる仕組みで、会話のきっかけになることを期待しています。重要なのは「同じ相手とは週1回まで」という制限です。制約がなければ交流は「いつもの」関係性の中で完結してしまいます。制限を設けることで、部署を越えた新しい組み合わせが自然と生まれます。
テーマ: 一日のメリハリを空間でつくりたい
オープンスペース「スプラウトガーデン」では、時間帯によって照度が変化する設定を導入しています。朝は集中力を高める明るさ、夕方は落ち着いたトーン、18時以降は気持ちが切り替わる雰囲気へ。意識せずとも時間の流れを感じられることで、業務のメリハリが生まれます。
テーマ: 理念を日常の中で体感させたい
壁一面に大型のアートを設けました。弊社のMVV(ミッション・ビジョン・バリュー)と中長期ビジョンを、テキストではなくアートとして落とし込んでいます。文字による掲示は日常に埋もれやすい。アートとして空間に存在することで、社員が自然と理念を意識できます。来客との会話のきっかけにもなり、自分たちの言葉で会社の姿勢を伝えられる場になっています。
コストを賢く配分し、運用負担も減らす
什器はサブスクリプションサービス「ソーシャルインテリア」で調達しました。この規模で購入した場合の初期費用は1,000万円程度になりますが、サブスクを活用することで大幅に抑制し、その分を内装工事へ集中投下しています。什器は入れ替えが容易ですが、内装はそう簡単には変えられません。投資の優先順位として、この判断は正しかったと感じています。
運用面でも同じ考え方を貫きました。受付と会議室管理を「RECEPTIONIST」でDX化し、特定の担当者への対応集中を解消。コーヒーの代金は「社員TouchPay」による給与天引き方式を採用し、バックオフィスの手作業も排除しています。
空間と制度、両輪で「来たくなる場所」をつくる
空間の設計と並行して、総務チームが福利厚生の整備を進めました。健康保険組合の見直しによる社会保険料の最適化、フィットネス支援、社外相談窓口の整備、福利厚生賃貸制度による実質的な手取りの改善など。「社員が安心して働ける状態をつくること」と「組織の活力」は切り離せません。空間と制度が両輪で機能することで、「ここで働きたい」という実感につながると考えています。
▼ こちらもぜひご覧ください
アットオフィス「健康経営の推進」| 実現したいこと | アットオフィス本社のソリューション |
|---|---|
| 社員が自ら来たくなる場所にする | ABWで10シーンに分類した空間設計。「100の感動体験」をコンセプトに各エリアを設計 |
| 部署を越えた偶発的な交流を促進 | 「社長のおごり自販機」に、"同一相手は週1回まで"の制約を設け、新しい組み合わせを創出 |
| 一日のメリハリをつくる | カフェスペース「スプラウトガーデン」の照度を時間帯で自動変化 |
| 理念を日常的に体感させる | MVV・中長期ビジョンを落とし込んだ壁一面の大型アート |
| 初期予算を抑えたい | 什器をサブスク調達(ソーシャルインテリア)で初期費用を大幅圧縮 |
| バックオフィスの運用負担を軽減 | 受付・会議室のDX化(RECEPTIONIST)/コーヒー代金を給与天引き(社員TouchPay) |
| 空間と制度の両輪で支える | 総務と連携した福利厚生整備(健保組合見直し・福利厚生賃貸制度など) |
おわりに
コンセプトを明確に定め、空間設計・運用の仕組み・制度整備のすべてにその意図を一貫させること。どれか一つだけでは機能しません。三つが揃ったとき、オフィスは本当に組織の力になります。また、このオフィスを完成形とは考えていません。社員の声を聞きながら常にアップデートしていく場として位置づけています。
オフィスの移転・リニューアル・内装設計のご相談は、ぜひアットオフィスへ。物件探しから内装の設計・施工まで、一気通貫でご支援します。
当記事の監修者
丹下 塁 | デザイン企画部 次長
得意分野:オフィス仲介、オフィス構築、移転プロジェクトマネジメント
新卒でオフィス仲介会社に入社し、法人営業としてキャリアをスタート。その後、オフィスのプロジェクトマネジメント・設計・仲介を手がける企業にて、仲介営業の傍らオフィス構築や内装業務に深く携わる。 2021年4月よりアットオフィスに参画。物件探しから内装構築まで幅広く培った知見を活かし、お客様に最適なオフィス環境を提案している。